DeFiの仕組みは従来の金融と何が違う?仮想通貨を増やす方法を解説

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DeFiは「Decentralized Finance」の略称で、日本語では分散型金融と呼ばれます。これは、銀行や証券会社を通さずに、インターネット上で直接お金の貸し借りや取引ができる新しい金融システムのことです。

とはいえ、「DeFi」という言葉を耳にすることはあっても、どのような仕組みで成り立っているのか知らない方も多いでしょう。

DeFiの仕組みを活用して仮想通貨を増やす方法を解説したので、ぜひ最後までお読みください。

DeFiの仕組みが従来の金融とは違うポイント

DeFiの根幹には、従来の金融の常識を覆す画期的な仕組みが3つあります。

  • ブロックチェーンで取引記録を管理する
  • スマートコントラクトによって自動で取引が行われる
  • 仮想通貨によって価値の交換が行われる

この3つのポイントを理解すれば、なぜDeFiが「次世代の金融システム」と呼ばれているのかがわかるでしょう。

ブロックチェーンで取引記録を管理する

DeFiでは銀行の代わりに「ブロックチェーン」という分散型台帳(みんなで共有する帳簿のようなもの)が、全ての取引記録を管理しています。

従来の金融システムでは、銀行や証券会社のサーバーが取引データを一元管理していました。

しかし、ブロックチェーンでは世界中のコンピューターが同じ取引データを共有し、お互いを監視し合うことで不正を防いでいるのです。

例えば、あなたが友人に銀行振込で1万円を送金する場合、銀行のサーバーに「A君からB君に1万円送金」という記録が保存されます。

一方DeFiでは、世界中の何千台ものコンピューターに同じ取引記録が保存されます。その取引記録を誰でも確認できるため、改ざんが極めて難しいです。

「本当に安全なの?」と心配になるかもしれませんが、ブロックチェーンは過去10年以上の実績があり、仮想通貨の基盤技術として信頼性が証明されています。

透明性の高いブロックチェーンの仕組みが、中央管理者を必要としない安全な金融システムを支える土台となっています。

スマートコントラクトによって自動で取引が行われる

従来は人間が手動で処理していた金融取引の多くを、「スマートコントラクト」という自動実行プログラムが代行しているのも、DeFiの特徴です。

スマートコントラクトとは、「もし〇〇の条件が満たされたら、△△を自動実行する」という約束事をプログラム化して、ブロックチェーン上に保存したルールです。

従来の金融では、融資の審査や送金の処理に銀行員の確認や作業が必要でした。しかし、スマートコントラクトならいつでも、銀行員のような仲介者を挟まずにユーザー間で取引が可能です。

具体的な例を挙げると、「担保として預けた仮想通貨の価値が設定額を下回ったら、自動的に貸し借りを清算する」といった複雑な条件も、プログラムが自動判断して実行してくれます。

「プログラム任せで大丈夫?」と思われるかもしれませんが、スマートコントラクトは事前にプログラムされたルールどおりにのみ動作します。そのため、送金時の人為的なミスが起こらず、むしろ人が関わるよりも安全な取引が可能です。

DeFiはスマートコントラクトによって中央管理者を必要としないことから、余計な仲介手数料がかからず、低コストで運用ができます。

仮想通貨によって価値の交換が行われる

DeFiでは、日本円や米ドルのような法定通貨ではなく、主に仮想通貨によって価値の交換が行われます。

なぜなら、仮想通貨はデジタルデータであるためプログラムとの相性がよく、スマートコントラクトによって自動で動かすのに適しているからです。自動で取引ができることで、国境を越えるような送金であっても、銀行よりも低コストかつ迅速に取引できます。

米ドルなどの法定通貨と価値が連動する仮想通貨「ステーブルコイン」を使えば、価格変動リスクを抑えつつ、さまざまなDeFiのサービスを利用できます。

DeFiで仮想通貨を増やす3つの方法

DeFiに興味を持てたものの、「具体的にどうやって仮想通貨を増やせばいいのだろう?」と疑問に感じていませんか。

DeFiには銀行預金など従来の金融サービスを上回るリターンが期待できる、魅力的な運用方法がいくつも存在します。

今回は、その中でも代表的な以下3つの方法を紹介します。

  1. レンディング
  2. ステーキング
  3. イールドファーミング(流動性マイニング)

これらの仕組みを理解すれば、自身のリスク許容度に合った方法で、仮想通貨を増やす道筋が見えてくるでしょう。

1. レンディング

「レンディング」は仮想通貨を他のユーザーに貸し出すことで利息収入を得る、シンプルで理解しやすい運用方法です。

従来の銀行預金と同様の仕組みで、あなたが保有する仮想通貨をDeFiプラットフォームに預けると、その通貨を借りたいユーザーに自動的に貸し出されます。借り手は担保となる仮想通貨を提供し、定期的に利息を支払うため、利息収入を得られるのです。

「本当に安全なの?」と心配になるかもしれませんが、借り手は借入額の150%以上の担保を提供することが一般的です。担保となる仮想通貨の価値が下落した場合は、自動的に清算される仕組みになっているため、貸し倒れリスクは低く抑えられています。

CompoundやAaveといった主要なレンディングプラットフォームでは、年利2〜8%程度の高い利回りが設定されています。そのため、銀行の定期預金金利と比較すると、圧倒的に高い収益を得ることが可能です。

ただし、多くの仮想通貨レンディングプラットフォームでは、貸し出す仮想通貨の需要と供給によって、常に金利が変動します。安定的な利息収入を得たい方は、ビットコインやイーサリアムのような需要が多い仮想通貨を貸し出しましょう。

2. ステーキング

「ステーキング」とは、保有している仮想通貨をブロックチェーンネットワークに預けることで、その対価として報酬を得られる仕組みです。先ほど紹介したレンディングと同様に手軽に始めやすく、初心者におすすめの方法です。

ステーキングの仕組みを理解するうえで大事なルールとして、「プルーフ・オブ・ステーク(PoS)」があります。これは、ブロックチェーン上の取引が正しいものであることを合意形成するための仕組みの一つです。

PoSは、対象の仮想通貨の保有量と保有期間に応じて、ブロックチェーンへの新しい取引記録を行う際の承認者を決定する方式です。承認者としてブロックチェーンの安全性を維持することに貢献する見返りとして、報酬を得られます。

特定の仮想通貨を預けることで利率を得られることから、先ほど紹介したレンディングと似ていますが、以下のようにメリットとデメリットが異なります。

ステーキングレンディング

メリット
・利率が比較的安定している・ステーキングより高利回りを実現しやすい
・幅広い仮想通貨で運用できる

デメリット
・PoSで取引を合意形成する仮想通貨でしか運用できない
(例:イーサリアムなど)
・貸し出した仮想通貨の需要によって利率が変動しやすい

ステーキングはレンディングよりも利回りが少ない傾向にあるものの、一般的に利率が安定しています。着実に資産を増やしたい方には相性がいいでしょう。

3. イールドファーミング(流動性マイニング)

「イールドファーミング」は、DEX(分散型取引所)に複数の仮想通貨をペアで預け入れて流動性を提供することで、報酬を得る仕組みです。DeFiの中でも比較的高い利回りが期待できます。

DEXとは、従来の仮想通貨取引所のような運営会社を挟まずに、ユーザー同士が直接仮想通貨を交換できるプラットフォームのことです。

DEXでは、ユーザー同士が直接仮想通貨を交換するため、常に十分な流動性(交換可能な通貨の在庫)が必要になります。

イールドファーミングでは、基本的に2つの仮想通貨を同額ずつ預けることで流動性を提供します。その見返りとして、取引手数料の一部や仮想通貨を受け取れるのです。

UniswapやPancakeSwapといった主要なDEXでは、年利10〜100%を超える高利回りなペアも存在し、短期間で大きな収益を上げることも可能です。

しかし、イールドファーミングは高い利回りを期待できる反面、「インパーマネントロス」という特有のリスクが存在します。

これは預け入れた2つの通貨の価格比率が変動した際に発生する損失です。単純に仮想通貨を保有していた場合と比較して、資産価値が減少する可能性があります。

そのため、イールドファーミングは仕組みを十分理解した上級者向けの運用方法といえるでしょう。

DeFiの注意点

DeFiは革新的な金融システムである一方で、従来の金融サービスとは異なる独特のリスクや制約が存在することも事実です。

  • 仮想通貨の暴落による損失リスクがある
  • 多くのDeFiは日本語に対応していない
  • 消費者保護の仕組みがない

これらの注意点を事前に理解しておくことで、安全かつ効果的にDeFiを活用できるようになるでしょう。

仮想通貨の暴落による損失リスクがある

DeFiは仮想通貨を元手に運用するため、運用中の仮想通貨の価格が暴落すれば、資産価値が大きく減少するリスクがあります。

仮想通貨市場は株式市場と比較して値動きが激しく、1日で10%以上の価格変動が起こることも珍しくありません。

DeFiでうたわれる高い利回りは、あくまで仮想通貨の「枚数」が増えることを指している場合がほとんどです。

運用が順調にいって仮想通貨の枚数が増えたとしても、その仮想通貨自体の市場価値が大きく減ってしまえば、日本円換算では大きな損失を被る可能性があります。

仮想通貨の市場価値が減少するリスクを避けたい方は、法定通貨の価格に連動したステーブルコインで運用するのがおすすめです。また、ビットコインやイーサリアムなどのメジャーな仮想通貨であれば需要が多いので、マイナーな仮想通貨と比べて暴落するリスクは低いでしょう。

基本的に利回りが高い仮想通貨は、マイナーで価格変動が大きいので、手堅く資産を増やしたい方は避けるのが無難です。

多くのDeFiは日本語に対応していない

世界中で利用されている先進的なDeFiプラットフォームの多くは、まだ日本語に対応していないのが実情です。

DeFiは海外で開発されたプロジェクトが中心であるため、公式サイトや説明資料、サポートに至るまで、そのほとんどが英語で提供されています。

そのため、英語に不慣れな方は誤った操作を行って、意図しない取引を実行してしまうリスクが高くなります。

とはいえ、英語が苦手でもDeFiの利用を諦める必要はありません。最近では日本語解説サイトや翻訳ツールが充実しており、事前に操作手順を学習することで安全に利用できます。

また、PancakeSwapなど一部のプラットフォームでは日本語表示に対応しています。初心者の方は、こうした日本語対応のプラットフォームでDeFiを始めるのがおすすめです。

消費者保護の仕組みがない

DeFiには、従来の金融機関で提供される預金保険や、投資者保護基金のような公的な補償制度が一切存在しないため、全て自己責任での運用となります。

例えば、銀行預金であれば、金融機関が破綻した場合には預金保険機構により1,000万円まで保護されます。しかし、DeFiプラットフォームには、このような保護制度は適用されません。

また、ハッキングやプログラムの欠陥で資産を失った場合でも、損失を補償してくれる公的な機関は存在しません。

「それじゃあ怖くて使えないよ!」と思われるかもしれませんが、現在は多くのDeFiで外部の保険サービスを利用できるようになっています。

例えば、「Nexus Mutual」「InsurAce」といった、DeFi専用の保険サービスがあります。これらは、ハッキングなどのトラブルに対する保険商品を提供しており、追加費用を支払うことで、リスクの軽減が可能です。

ただし、これらの保険も万能ではありません。そのため、利用する前には、その保険が本当に信頼できるのか、過去の実績はどうかなどを、自身でしっかり調べることが大切です。 

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